Google デジタルワークショップ -DAY15- ウェブサイトの分析②

学習メニュー:ウェブサイトの分析の活用方法(ウェブサイトの分析 第2章)

スキル:(a)ウェブ解析

分析ツールからは豊富なデータが得られますが、それがわかりやすい答えにつながるかどうかはまた別の問題です。ウェブ分析について少し踏み込んで理解しておけば自然検索のデータ測定や検索連動広告、セグメンテーションといったスキルもすぐに身につきます。

この学習メニューはレッスン3部構成となっています。
① 検索結果からのアクセス解析の方法
② 検索連動型広告を活用するための分析ツールの使い方
③ セグメンテーション

レッスン① 検索結果からのアクセス解析の方法

学習のポイント

ウェブサイトの分析は自然検索からのアクセス数を含めあらゆる訪問者数を測定する上で役立ちます。 さらにその用途はウェブサイトの訪問者数を測定するだけに留まりません。 
・検索エンジンからの来訪者についてウェブサイト分析でどのようなデータが得られるか
・検索エンジンからの来訪者のキーワードを評価する方法
・検索している人にとってより関連性の高いウェブサイトにする機会を発見する方法

説明

検索結果からのアクセス解析の方法について

検索エンジンはウェブサイトにとって重要なアクセス元です。分析ツールを使って、あなたの製品やサービスに関心のある人が検索エンジンから訪問しやすくするためにウェブサイトを改善するヒントを見つけましょう。分析ツールを使えば、検索エンジンからの訪問者数を見ることができます。検索エンジンからたくさんの訪問者が来ていたら、それはとても良いことです。しかし訪問者数が減っている場合にはその理由を調べることが大切です。Google の検索結果の情報はGoogle Search Consoleを使って閲覧することができます。さらにGoogleアナリティクスを使用すると、分析を掘り下げることができます。

旅館を例に考えてみましょう。お客様が旅館のウェブサイトに訪問する際「軽井沢の豪華な宿」や「軽井沢の天然温泉」など、予想もしていなかったキーワードで検索していることがわかるかもしれません。それによって、訪問者が本当に求めているものは何かを把握しやすくなり適切なウェブサイトを構築することができます。

また、特定のキーワードからの訪問者がどれだけいるのか、ウェブサイトへの訪問が実際の予約につながっているかどうかも確認できます。

特定のキーワードからの訪問者数が、徐々に減少してきていることが分かったとします。改善をするためには検索されているキーワードウェブサイトの内容を確認することから始めましょう。「豪華な旅館」を探している訪問者に対して、できる限り関連性の高いウェブサイトを提供するためには、例えば文章の一部を書き直して、高級な旅館であることに焦点を当て、あなたの旅館が提供する豪華な朝食について説明することができます。

設定したキーワードが最適であるかどうかまでは分析ツールではわからないので、訪問者の滞在時間や直帰率などから、訪問者に対して求めている情報を提供できているかを判断することになります。

このようにウェブサイトに旅館の高級さを示す内容を追加することで、最終的に旅館への宿泊予約を増やすことができます。分析ツールでは訪問者がどういったキーワードで訪問しているかが分かるだけでなくウェブサイトで何をしているかについても分析できます。
お客様が探している情報を的確に追加し、たくさんの方々にウェブサイトへ訪問してもらう準備をしましょう。

実践

ウェブサイトの分析ツールを確認してみましょう。
自然検索からの訪問者数が多いページはどのページでしょうか?
訪問者数が少ないページがあれば、そのページから改善を始めてみましょう。


参考リンク:Google アナリティクス
参考リンク:Google Search Console


レッスン② 検索連動型広告を活用するための分析ツールの使い方

学習のポイント

検索連動型広告ではあなたのウェブサイトへ訪問してもらうためにコストが発生します。ここでは費用対効果を最大限に高めるためのウェブサイト分析についてお話しします。
・どのようなキーワードが有効か
・どの広告が有効に機能しているかを理解する方法
・より賢く入札を行うためのウェブサイトの分析の利用方法

説明

検索連動型広告を最大限に活用するための分析ツールの使い方について

検索連動型広告を実施するには費用がかかります。しかし分析ツールを利用して、それぞれの広告の費用を分析し、最も費用対効果が高い広告を調べることができますあなたがレストランを経営していると考えてみましょう。あなたのお店には3つの特徴的なプランがあります。「贅沢プラン」「デートプラン」「スポーツ観戦プラン」です。これらのプランをそれぞれ宣伝するため、各プランの動画を見てもらうことを目標として検索連動型広告を実施するとします。

あなたのレストランは現在も業績は好調ですが、さらに売上を伸ばすために分析ツールを利用して、それぞれのプランの検索連動型広告に使用しているキーワードの中で効果的なものを確認しましょう。例えば「デートプラン」の検索連動型広告では「夜景の綺麗なレストラン」というキーワードで検索した訪問者のうちの約 5% の人々が動画を視聴していたことが分かりました。しかし「デートで人気のレストラン」などのキーワードで検索した訪問者は 1% しか動画を視聴していませんでした。

このようにして改善できる要素がわかったらウェブサイトの関連するページを変更してみましょう。この場合は、コンバージョン率が伸び悩んでいる「デートで人気」をキーワードにウェブサイトを改善することができます。変更した後に、再度結果を分析することも大切です。

分析ツールを利用すれば、あなたが今、実際に配信している広告の効果についても把握しやすくなります「贅沢プラン」の検索連動型広告に関して、2 つの異なる見出しの広告を配信する場合を考えましょう。1 つは「3大高級料理を召し上がれ」もう 1 つは「貴族のようなディナーを」です。分析ツールを使ってそれらの広告を比較し、どちらのキーワードでの訪問者がより多く動画を視聴したかによって見出しを決めることもできます。

最後に各キーワードにいくら入札すべきかを把握する方法について説明します。Google の検索連動型広告「Google アドワーズ」を使っている場合、無料の分析ツール「Google アナリティクス」と連携して、広告の効果を分析できます。広告をしっかりと分析することで、より良い広告の表示位置や入札金額を決めることができます。広告の表示位置と効果は必ずしも比例する訳ではありません。

例えば、あなたの町には「レストラン銀座」という競合のお店があるとします。レストラン銀座よりも高い金額でキーワードに入札し、あなたの広告が一番上に表示されている場合、動画の視聴率が 2% であることが分かりました。しかし深く分析すると入札額を下げレストラン銀座よりも下の位置に広告が表示された場合、広告は目立ちにくくなりますが、視聴率は 4% まで上げられることもあるのです。

もちろん、理想的な広告の表示位置や入札額はそれぞれのキーワードや広告内容で異なります。大切なのは、分析ツールを利用することで、あなたにとってどの位置が最適かを見極めることです。検索連動型広告の改善を行う際には、分析情報に基づいた決定をしましょう。例えば掲載結果を利用して機能している検索連動型広告とそうでないものを確認できます。広告のクリック数だけでなくコンバージョン率も計測することが鍵です。

実践

ウェブサイトの分析レポートを確認し、効果の高いキーワードを 2 つ特定しましょう。
そのキーワードはなぜ効果が高いのでしょうか?次に、効果の低いキーワードを 2 つ特定しましょう。そのキーワードの効果を改善するために何をすべきでしょうか?

参考リンク:Google アドワーズ
参考リンク:Google アドワーズと Google アナリティクスの連携


レッスン③ セグメンテーション

学習のポイント

ウェブサイトの分析ツールを利用すれば多くのデータを得られますが、最大限に活用するためには目的に見合った分析方法を利用しましょう。グループごとの相違を把握したい場合はセグメンテーションと呼ばれる簡単な分析方法が効果的です。 
・セグメンテーションとは何か
・それが有効な理由
・その実行方法

説明

「セグメンテーション」とよばれるウェブサイトの分析方法について

セグメンテーションとは分析ツールから得られる情報をより小さい単位に分割して把握しより多くの洞察を得られるようにすることです。セグメンテーションによって、ウェブサイトへの訪問者が使用している端末の種類や訪問者の居住国、都市など、多くのデータを得ることができます。これにより分析情報をウェブサイトの改善に役立たせることができます。あなたが旅館の経営者であるとして、どのようにウェブサイトの訪問者に旅館の予約をしてもらえるか考えてみましょう。

分析ツールでデータを確認すると、ウェブサイトの訪問者全体のうち実際に予約をしたのはわずか 3% であることが分かりました。これをさらに詳しく分析するために、訪問者をグループに分割してみます。まずは、地域別に分けて国単位で見てみましょう。ウェブサイトの訪問者を居住地ごとに見た場合、部屋を予約するかどうかについては大きな差がありました。

例えば、日本国内に住む人はウェブサイトの訪問者全体の大部分を占めており、6% が予約しているとわかりました。これは、平均の 2 倍に当たります。一方中国からの訪問者を見てみると数は多いもののわずか 1% しか予約をしていません。そこで、ウェブサイトに成田空港から旅館までのアクセス方法を追加するなど、中国からの訪問者に向けた内容を追加することで予約数をあげられるかもしれないと考えました。

もっと細かく見ていきましょう。国内旅行者のセグメントをさらに分割し、都市別にしてみます。ここでは東京と大阪からの予約率が高いことが分かりました。これらの都市を対象に地域キャンペーンを実施すればさらに予約が増えるでしょう。この通りセグメンテーションによって今後の施策のためのヒントを得ることができます。

次に、別の単位でセグメンテーションを行ってみましょう。ウェブサイトへの参照元について見てみます参照元ごとに分析することによって「ソーシャル メディアから訪問した人の方が部屋の予約率が高い」といったヒントが得られます。自然検索、広告、ソーシャル メディアのそれぞれの相違点も見えてくるでしょう。また、これはインターネット上の投資先を決定するための手がかりとなります。

他の例も見てみましょう。パソコン、タブレット端末、携帯電話など使用している端末の種類によって訪問者を分けますさらに貴重な情報も得られます。パソコンやタブレット端末を使用している人たちの中には予約をしている人が 4% もいます。しかし携帯電話を使用している人たちはほとんど予約をしていません。これを改善するため、ウェブサイトを携帯電話に対応するか、携帯電話からの予約方法に修正すべき問題がないかを確認します。そうすることで予約の数をさらに増やせるかもしれません。これも、有力な分析です。

セグメンテーションには、さまざまな分割方法がありますが、一般的な原則があります。それは、より小さいグループに分け改善方法のヒントをつかみ把握するということです。ぜひセグメンテーションを試して、ウェブサイトを改善し、その結果を継続的に計測しましょう。

実践

インターネット上での目標を考えましょう。
どのようにデータを切り分ければ、より成果を上げられるでしょう?
地域性、お客様とつながるデバイスの種類、それとも他の要素でしょうか?
あなたの考えを書き出してください。

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